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アマチュアトランペット吹きによる、日常やお気に入りCD、吹奏楽などについて徒然なるままに…

『 THE ANTIPHONAL MUSIC OF GABRIELI (ガブリエリの饗宴) 』

今日は、『THE ANTIPHONAL MUSIC OF GABRIELI(ガブリエリの饗宴)』の紹介をしようと思います。

 

『THE ANTIPHONAL MUSIC OF GABRIELI(ガブリエリの饗宴)』

 

Antiphonal Music of Gabrieli

Antiphonal Music of Gabrieli

 

 

このCDはもはや説明するまでもありませんが、金管奏者なら必ず持っていなければならない1枚です。

 

特に私の好きなシカゴ交響楽団が参加しており、シカゴ交響楽団黄金期を支えたアドルフ・ハーセスや、ツィコビッツパターンで有名なヴィンセント・ツィコビッツ、ホルンはクレヴェンジャー、トロンボーンはジェイ・フリードマン、チューバはアーノルド・ジェイコブスと、シカゴ交響楽団金管王国時代の猛者たちが参加している録音なのです。 

 

また、このCDに付属しているライナーノーツが優秀で、曲ごとに誰がどのパートを、どの位置で吹いているかということまで記されていて、とても興味深いです。

 

『THE ANTIPHONAL MUSIC OF GABRIELI(ガブリエリの饗宴)』

 

・〜録音参加団体〜

このCDは、アメリカを代表する3つのオーケストラである、クリーヴランド管弦楽団フィラデルフィア管弦楽団シカゴ交響楽団の首席金管奏者たちが参加しています。

・〜参加メンバー〜

ここでは、各団体の録音参加者、楽器について触れていきます。

・〜クリーヴランド管弦楽団

 1st trp  バーナード・アデルステイン(Bernard Adelstein)

 2nd trp トーマス・ウォールウェンダー(Thomas Wohlwender)

 hr         マイロン・ブルーム(Myron Bloom)

 trb        ロバート・ボイド(Robert Boyd)

 tub       ロナルド・ビショップ(Ronald Bishop)

・〜フィラデルフィア管弦楽団

 1st trp  ギルバート・ジョンソン(Gilbert Johnson)

 2nd trp セイモア・ローゼンフィールド(Seymour Rosenfeld)

 hr         メイソン・ジョーンズ(Mason Jones)

 1st trb  ヘンリー・チャールズ・スミス(Henry Charles Smith)

 2nd trb タイロン・ブレウニンガー(Tyrone Breuninger)

 euph    ディー・スチュワート(M.Dee Stewart)

 tub       エイブ・トルチンスキー(Abe Torchinsky)

・〜シカゴ交響楽団

 1st trp   アドルフ・ハーセス(Adolph Herseth)

 2nd trp  ヴィンセント・ツィコビッツ(Vincent Cichowicz)

 hr          デール・クレヴェンジャー(Dale Clevenger)

 1st trb   ジェイ・フリードマン(Jay Friedman)

 2nd trb フランク・クリサフリ(Frank Crisafulli)

 euph    グレン・ドッドソン(Glenn Dodson)

 tub       アーノルド・ジェイコブス(Arnold Jacobs)

・〜全日本アンサンブルコンテスト演奏団体数〜

ガブリエリ作品は、とても取り組みやすく、また奥が深いのでとても学ぶべきところが多いと感じています。おまけですが、以下はガブリエリ作品の全国大会出場ランキングです。※6位以下は演奏団体が2団体程だったので人気の5位までを紹介します。

 

1位 Sonata pian e forte (ピアノとフォルテのソナタ)

      演奏団体数:27団体   このCDの9曲目に収録されています。

 

2位 Canzon primi toni (第1旋法による8声のカンツォン)

      演奏団体数:26団体   このCDの10曲目に収録されています。

3位 Canzon septimi toni no.2 (第7旋法による8声のカンツォン第2番)

      演奏団体数:25団体   このCDの1曲目に収録されています。

4位 Canzon septimi toni no.1 (第12旋法による8声のカンツォン第1番)

      演奏団体数:14団体   このCDの11曲目に収録されています。

5位 Canzon duodecimi toni (第12旋法による8声のカンツォン)

      演奏団体数:8団体   このCDの2曲目に収録されています。

 

 

 

 

このCDは全32曲集録されているのですが、12曲目までが3つのオーケストラの首席奏者によるアンサンブルで、13曲目からはボストン交響楽団のブラスアンサンブルが収録されており、ボストン交響楽団といえば、あのアルマンド・ギターラ(Armand Ghitalla)の音も聞くことができます。(ボストン交響楽団の1stトランペットの席は彼の栄誉をたたえて、ギターラシートとも呼ばれています。)ちなみに、ギターラは新たなトランペットの開発にも意欲があり、ヤマハの3番管にロータリーがついたピッコロトランペットは、このギターラのアイデアから生まれています。

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一番手前がギターラ。ギターラの使ってる楽器は彼オリジナルの楽器という記事を見たことがあります。確かにどの調の楽器なんでしょうか...

 この写真には、私の大好きなトランペット奏者の一人である、ロルフ・スメドヴィック(エンパイア・ブラスのメンバーで、写真奥から2人目)も写っており、とても大好きな写真です。

 

 

ガブリエリ作品を演奏する方はヨーロッパ団体の演奏だけでなく、ぜひこのアメリサウンドの歯切れ、レスポンスの良いガブリエリを聞いてみてはいかがでしょうか。ヨーロッパ系にはない、とても重厚なガブリエリを体感していただけるかと思います。

 

演奏メンバーを書くことに頑張りすぎたので、今日はここまでにしたいと思います。

 

 

それではまた、いつの日か。

 

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